前回のブログでは第1文型~第4文型を紹介しましたが、本日は第5文型(SVOC)についてまとめます。第5文型は他の文型と比べるとマスターすべき事柄が多いですが、全ては「OとCとの主述関係」で説明できます。
5. SVOC
<本質> OとCには主語・述語関係がある
I will make her happy.
「彼女が幸せであるという状況」を作ります。
⇒彼女を幸せにします。
(1)make + O + C
※Cの部分は「名詞 / 形容詞 / V原形 / p.p. 」
本質「OがCである状況を作る…」
→「OをCにする」「人に強制的に~させる」など
■make + O + C (名詞)
Can’t you give me a charm to make me a handsome man?
(Charlotte Brontë “Jane Eyre”,1847)
[和訳] 僕を美男子にするために、魔法の言葉を僕に授けることはできないか?
■make + O + C (形容詞)
I’ll do anything to make her happy.
[和訳] 彼女を幸せにするためなら、何でもします。
■make + O + C (V原形)
Please don’t make me regret this. (Queen “Bohemian Rhapsody”, 1975)
[和訳] どうか、俺にこのことを後悔させないでくれよ。
<参考>数百年以上前は 能動態でも “make + O + to-V” だったが、長年の歴史の中でtoが取れ、現在はCの部分に動詞の原形が使用されている。但し、受動態の時は、toが残っている。
Last night, I was made to work overtime.
[和訳] 昨夜、私は残業させられた。
■make + O + C (p.p.)
It’s difficult to make myself heard over[with] all this noise.
[和訳] こんなにうるさくちゃ、声が届かないよ。
■make + it + C + for … to-V …
※SVOCのOに不定詞やthat節は使えない
<例1>
This website makes it easier [to compare insurance policies between these two companies].
[和訳] このサイトを使えば、この2社の保険内容の比較が簡単になります。
<例2>
Thank you so much. I don’t believe [you ought to be so kind to me] ― it’s making it harder every day [for me to go away].
(L. M. Montgomery “Anne of Green Gables”, 1908)
[和訳] 本当にありがとう。こんなに私に優しくしてはいけないわ。日を追うごとにここから離れがたい気持ちになってしまっているもの。
(2)have + O + C(V原形/p.p.)
■have + O + C (V原形)
本質「~が~するという状況を持っている…」
→「人に~してもらう」
I’ll have him call you back later.
[和訳] 後ほど彼に、折り返し電話をさせます。
※makeを使うと、嫌がっているのに無理やりさせる…という意味になる。
■have + O + C (p.p.)
本質「~が~されるという状況を持っている…」
→「~を~してもらう」
※have + O + p.p. Sの意思でOに~してもらう <have/getにアクセント>
Sの意思と無関係にOを~される <p.p.にアクセント>
Please have the cartridge changed as soon as possible.
[和訳] できるだけ早くカートリッジを交換してもらってください。
(3)let + O + C(V原形)
本質「~が~するという状況を妨げない…」
→「人に~させてあげる」
Some people laughed at him, but he let them laugh
(Charles John Huffam Dickens “A Christmas Carol”,1843)
[和訳] 彼を見て笑う人もいましたが、彼は笑いたい人にはそうさせていました。
(4)知覚動詞(see/hear/feel…) + O + C(V原形/Ving/p.p.)
本質「~が~する/されるのを見る/聞く…」
■知覚動詞(see/hear/feel…) + O + C(V原形)
<例1>
When you ran off the platform, one of your roses fell out of your hair. I saw Gil pick it up and put it in his breast pocket.
(L. M. Montgomery “Anne of Green Gables”, 1908)
[和訳] あなたが舞台から走り降りたときに、髪につけていたバラが1輪落ちたの。ギルがそれを拾って胸ポケットに入れるのを私は見たのよ。
<例2>
I was seen to ignore the traffic signal by a police officer.
[和訳] 私は、信号無視するところを警察官に見られた。
※数百年以上前は 能動態でも “O + to-V” だったが、長年の歴史の中でtoが取れ、現在はCの部分に動詞の原形が使用されている。但し、受動態の時は、toが残っている。
■知覚動詞(see/hear/feel…) + O + C(Ving)
I heard the rain still beating continuously on the staircase window.
(Charlotte Brontë “Jane Eyre”,1847)
[和訳] 雨がまだ階段の窓を休みなく叩いているのが聞こえました。
■知覚動詞(see/hear/feel…) + O + C(p.p.)
I saw the CEO interviewed by the press.
[和訳] 私はCEOが報道陣にインタビューされているところを見ました。
(5)S + V (行動を促進する動詞) + O + C(to-V)
Finally he’s gone. I didn’t expect him to stay so long.
[和訳] ああ彼、やっと帰ってくれた。こんなに長く家にいるとは思わなかった。
This website enables you to earn a huge income.
[和訳] このサイトを使えば、巨額の収入を稼ぐことができるようになるよ。
(6)S + V (keep維持 / leave放置) + O + C
I’ll keep you informed.
[和訳] 随時お知らせしますね。
Just in case, she left her computer running.
[和訳] 念のため、彼女はコンピュータを作動したままにしておいた。
(7)S + V (find) + O + C
I’m finding the transition from working life to retirement pretty strange.
[和訳] 仕事の日々から定年後の生活に変化してそこそこ違和感はある。
(8)call + O + C(名詞) 「OをCと呼ぶ」
You call yourself an accountant? (Friends)
[和訳] それでも会計士のつもりか?
(9)S + V + O as C 「OをCとみなす」
※regard / think of / look on / see / take / view / identify / refer to / recognize / imagine / interpret / acknowledge / define consider 等
I just wanted to comfort Nancy, but she interpreted it as romantic interest.
[和訳] 俺はナンシーをただ慰めたかっただけだが、彼女には下心があると思われたようだ。
(10)with + O C 「OがCである状態で」
The number of foreigners visiting Japan was about four million in 2021, with Chinese people accounting for a quarter of the total.
※ account for ~ ①(原因・理由)を説明する、②(割合)を占める
[和訳] 2021年の訪日外国人数は約400万人であり、中国人がその4分の1を占めている。
[注意]主節の主語が分詞の意味上の主語と同じ場合、with不要。
× Julia was walking with singing her favorite song.
→ Julia was walking singing her favorite song.
第5文型 練習問題
次の日本語を英語で言ってみましょう。
- 伝統的日本型経営モデルがパナソニックをリーディングカンパニーにした。
- 彼のスピーチのせいで眠くなってきている。
- 彼女は娘に薬を飲ませた。
- 私に(君にこうしろと)命令させないでくれ(=自発的にやれ)。
- 人を楽しませて笑わせるのが好きだからコメディアンになりたい。
- このTシャツを着るとすごく肩幅広く見えるんだ。
- 広告がカッコいいと何でも価値がありそうに見えちゃうんだよね。
- 日が落ちるのを見ると、満たされた気持ちになるよ。
- あなたの説明は。彼らを混乱させた。
- 私は英語で理解してもらうことができ、そのことで私は嬉しくなった。
- クルマは、我々があちこちに移動するのを簡単にしている。
- ソーシャル・ネットワークと動画共有サービスのおかげで、私たちはお互いに連絡したり考えを共有できるのです。
- 秘書にあなたが滞在するホテルの手配をさせます。
- もしも忙しすぎて郵便局に行けないのなら、あの新入社員に行ってもらうようにしてはどうですか。
- あの講師は出席を取るけど、学生の多くが友達に記入してもらってる。
- 明日、髪を切ってもらおう。
- 鞄からiPodを盗まれた。
- iPhoneのバッテリーをタダで交換してもらいました。
- 私は銀行のカードを再発行してもらいました。
- 私は新入社員に、しばらくの間そのマニュアルを読ませておきました。
- 私にもう一度、それをチェックさせてください。
- 彼は、自分のPCを誰にも触らせない。
- 僕が娘にピアノを弾かせないものだから、娘が怒っているんだよ。
- 二つのこと同時にできないから、一度に一つのことに集中させて。
- 申し訳ないんだけど、締め切り後はこの課題の提出は許可できません。
- がっかりさせないでくれよ。
- トムが通りを渡るのを見た。
- 電話が鳴るの、聞こえなかった?
- 私は、彼が嘘を言うのを聞いたことがない。
- 君の彼女が、カッコいい男とタクシーに乗るところを見たよ!
- あなたはその車が盗まれるのを見ましたか。
- 彼女は、自分の名前が呼ばれるのが聞こえなかった。
- 彼女は突然、背後から自分の名前が呼ばれたのを聞きました。
- 君はナンシーに全然話しかけないのに、それで好きになってもらおうなんて無理だ。
- 主治医が私に食事療法をするように助言した。
- 妻は僕にもう料理をしないようお願いしてきた。
- 夜更かしをしないようにと君には言わなかったかな?
- 両親は私が一人で海外に行くのを決して許さないだろう。
- 日本では、政府は1925年まで女性が投票することを許可しなかった。
- 科学は、我々が実に多くのことをするのを可能にしてきた。
- 血液検査の結果を見て、主治医が私に断酒を命じてきた。
- 僕たちを車で送ってくれるように、兄を説得してみるよ。
- NYに住むと様々な意味で多大な努力が必要になるが、その価値がある。
- 上司は私に、いつもいろんなことに挑戦するように勧めてきてくれる。
- どうして転職することになったの?
- 何が原因で彼の成績平均点(GPA)がこうも劇的に下がったんだ?
- 彼女は旦那にタバコをやめてもらおうとしている。
- クラスメイトの一人に弟の宿題を手伝わせた。
- 私は2週間ごとに部屋のクリーニングをしてもらっています。
- 今日中にとりあえず全部終わらせないといけない。
- 私は彼が皿を洗うのを手伝った。
- この記事の英日翻訳を手伝ってくれない?
- 研究者になりたいんだったら、大学院に行くことを強く勧めるよ。
- 目を閉じておいてください。
- 彼に最低でも10分間は走らせておけ。
- あなたの状況は常に私に話してください。
- 彼女は、常に机を整理された状態に保っています。
- 水を出しっぱなしにしないでください。
- 私は、気が付くと海岸を歩いていた。
- わたしはそれが充実していると気づきました。
- 私は特に遅れたときに謝らない人たちにイラっとします。
- ドイツ車は世界トップクラスの車だとみなされている。
- 紙の青い面を上にしてください。
- 彼は脚を組んで椅子に座っていた。
- 食べ物をほおばって話してはいけません。