英文を読むとき、一単語ずつ読んでいるということをしていませんか? それでは読む速度が一向に上がりません。英語を理解するときは「意味のカタマリごとに内容を把握する」ということが重要です。意味のカタマリには、「名詞のカタマリ」「形容詞のカタマリ」「副詞のカタマリ」があります。名詞のカタマリは、S、C、O になります。そして形容詞のカタマリは名詞を修飾し、副詞のカタマリはVやSV…を修飾します。そのカタマリの把握が英語を理解するときだけでなく、英語を話したり書いたりする時にも大いに役立ちます。
本日は、名詞のカタマリのパターンを紹介します。
※例文中の名詞のカタマリを [ ]、形容詞のカタマリを ( )、副詞のカタマリを < > で囲っています。
■名詞は、S、C、Oになる。従って、名詞のカタマリもS、C、Oになる。
第1文型:S+V
第2文型:S+V+C(名詞 / 形容詞)
第3文型:S+V+O(名詞)
第4文型:S+V+O(名詞)+O(名詞)
第5文型:S+V+O(名詞)+C(名詞 / 形容詞)
1. that
①that SV …
「SがVする…ということ」
I know [ (that) you are a hard worker].
[和訳] 私は、[あなたがハードワーカーであるということ] を知っています。
②名詞 that SV …<同格>
「SがVする…という名詞」
<例1>
[The idea that smoking is cool] is out of date.
[和訳] [喫煙がカッコいいという考え] は、時代遅れだ。
<例2>
It’s like almost being there. Except for [the fact that I won’t be there].
(Prison Break)
[和訳] (こんな風に想像すると)ほとんどそこにいるみたいだ。[そこに俺はいないという事実]を別にすれば、だけどな。
<例3>
He did not consider any longer [the possibility that she might be laying some kind of trap for him]. (George Orwell “1984”,1949)
[和訳] [彼女が彼に何らかの罠を仕掛けているという可能性]を彼はもはや考えなかった。
③同格thatに関する注意点
★ the experience that SV… や the case that SV…は、誤り!
⇒ 同格のthatを取れる名詞と取れない名詞がある。
■同格のthatをとる主な名詞の例
(A)事実系
1. factグループ
fact 事実、agreement同意、conclusion 結論、knowledge知識、condition「条件」という意味の場合、evidence 証拠、proof証拠、sign 証拠・兆候・目印、truth 真実、result 結果、assumption前提、possibility [chance/probability/likelihood]可能性、sense意味、hope見込み
2. newsグループ
news 知らせ、information情報、rumor うわさ、report報告、 message伝言
(B)認識系
3. ideaグループ
idea [thought] 考え、opinion [view] 意見、view見解、remark言葉、promise約束、explanation説明、ecision決断・決定、argument [claim] 主張、principle主義、statement言葉、criticism批判
4. order グループ
order注文、demand要求、suggestion提案、proposal提案
5. feeling グループ
feeling感覚・気持ち、assumption 仮定、belief 信念、fear 心配、hope 希望、impression印象、doubt[suspision] 疑惑、question疑問
■同格のthatをとらない主な名詞
・「名詞 to-V」パターン
time to-V ~する時間
the[a] way to-V ~する方法
the ability to-V ~する能力 ※be able to Vの変形
a plan to-V ~する計画
a tendency to-V ~する傾向 ※tend to Vの変形
an opportunity to-V[of ~ing] ~する機会
・「名詞 of …」パターン
an opportunity to-V[of ~ing] ~する機会
an experience of ~ing ~するという体験,
a habit of ~ing ~するという習慣
(※be in the habit of ~ing / make a habit of ~ing,
the custom of ~ing ~する慣習(※It’s the custom for 人々 to V),
a memory of ~ing ~した記憶
a scene[sight] of ~’s ~ing ~が~する光景、
conditions [a situation] where SV… SがVする状況
condition to V
(※conditionsを「条件」という意味で使用する場合、同格のthat使用可)
・「名詞 where SV …」パターン
a case where SV… SがVするという事例、
an instance where SV… SがVするという例
2. if / whether
「~かどうか」
if SV…,
I sent this parcel to NY last month, but I can’t check [if it’s actually been delivered].
[和訳] この小荷物を先月NYに送ったんだけど、実際に配達されたかどうか確
認できないんだよね。
whether (or not) SV …
The question of [whether or not we’re alone in the universe] has been answered. (Independence Day)
[和訳] 宇宙に存在するのは我々だけかどうかという問題に今、答えが出ました。
★if節(~かどうか)は、他動詞の目的語としてのみ使用可能。whether節は、主語、補語、前置詞の目的語としても使用可能。口語ではif節が好まれる。
3. 疑問詞 + SV …
基本型1 [日本語] いつ / どこでSがVするか
[英語] 疑問詞(when / where) SV …
基本型2 [日本語] 誰が / 何がVするか
[英語] 疑問詞(who / which) V …
⇒ S V C / S V O / S V O O / It … 5w1h SV…
Do you know [ where your children are] ? (Michael Jackson)
[和訳] [あなたの子どもがどこにいるか] 知っていますか?
Do you know [ when the party starts]?
[和訳] あなたは、[いつそのパーティが始まるか] を知っていますか。
練習問題
次の日本語を英語で言ってみましょう。
※まずは、名詞のカタマリを英語で言ってみましょう。
1. 食べるのは好きだが、問題は[食器を洗いたくないということ]なんだ。
2. 君は、[俺がバカだ] と思ってる?
3. 私は、[君が私の電話番号を知っているということ]を知らなかった。
4. 彼は、[給料が安すぎるのだ]と不平を言わなかった。
5. [彼が既婚者だ]と、彼女を説得してみてはどう?
6. 彼は私に、[会議が中止になった] と知らせた。
7. [ 私たちが今日ここで出会ったというの] は運命だ。
8. あなたは、[彼女が時間通りに来るかどうか] を知っていますか。
10. [このシステムを廃止すべきかどうか] に関して、私たちは話しています。
11. [彼が昨年ニューヨークに住んでいたという事実] は、非常に有利だ。
12. [その有名なテニス選手が引退するっていうニュース] はもう聞いた?
13. [Jamesが結婚するという噂] はもう聞いた?
14. この会社はマフィアと関りがあると噂されているんだ。
15. [君が仕事を辞めるつもりだというその考え] には賛成できないね。
16. 彼女は [頭の良さが自分を威圧的に見せているという事実] を自覚してい
るよ。
17. [彼が罰せられた形跡] がない。
18. [アダムは怠け者だという見方] をされているが、彼は本当に有能なだけな
んだ。
19. [あなたが昇進できる見込み] はあまりない。
20. 誰もが[幸福を追求する権利] を持っている。
21.このコースは[論理的に考える能力] を高めるのに役立ったよ。
22.あなたは[喫煙の習慣] を断つべきだ。
23.私は、[3人の男性が部屋に押し入るという恐ろしい体験] をした。
24.それは[出荷ができる状態] です。
25.これこそ[習うより慣れよということの実例] だ。
26.これは本当に[訴訟を起こすべきケース] なのだろうか?
27.[日本人の謙虚さが誤解を招くという実例] がたくさんある。
28.ポイントは、[彼女がどの本を読むべきかということ] だ。
29. [彼が何を言ったか]、覚えていますか?
30. 彼が妻に、[昨晩は誰と一緒に夕食を食べたのか] を尋ねた。