皆さん、こんにちは。本日は、英語4技能(L/R/S/W)の中でListeningの基礎力を高めるためのトレーニング方法とお勧めの教材を紹介します。是非、実践しましょう。
1.第一段階 1文を正確に聞き取る練習
まずは、1文を正確に聞き取る力をつけましょう。そのためには、以下の手順でトレーニングするのが効果的です。
<手順1> 英語音声を1文流す。
<手順2> 音声を一時停止し、聞き取った英語をリピート
<手順3> スクリプトを見ながら同じ音声を聞き、再度一時停止してリピート
<手順4> 再度、同じ題材を聞きながらシャドーイング
→ 手順1~手順4を5回繰り返し、次のセンテンスに移ります。
2.第一段階でのレベル別お勧め教材
使用教材は、日本語訳が掲載されていることが前提となります。特に以下の教材をお勧めします。
■英検準2級~2級レベル / TOEIC350点~620点レベル
・鈴木陽一『DUO select』アイシーピー、2001
ベストセラーである『DUO』の簡易バージョンです。377の例文を利用して上記のトレーニングを行うことにより、英検2級レベルの英語を聞き取った瞬間に意味を理解でき、なおかつ、そのレベルの語彙を自分でも使いこなせるようになります。
※本学院の「入門クラス」での宿題用教材として使用しています。
■英検2級~準1級レベル / TOEIC500点~780点レベル
・鈴木陽一『DUO 3.0』アイシーピー、2000
言わずと知れたベストセラーです。560の例文を利用して上記のトレーニングを行うことにより、英検2級~準1級レベルの英語を聞き取った瞬間に意味を理解でき、なおかつ、そのレベルの語彙を自分でも使いこなせるようになります。
※本学院の「初級クラス」での宿題用教材として使用しています。
■英検準1級~1級レベル / TOEIC750点~920点レベル
・高山英士『ALL IN ONE TOEICテスト 音速チャージ!』Linkage Club、2000
TOEICレベルの英文251の例文が掲載されています。これを利用して上記のトレーニングを行うことにより、英検準1級、TOEICレベルの英語を聞き取った瞬間に意味を理解でき、なおかつ、そのレベルの語彙を自分でも使いこなせるようになります。
※本学院の「中級クラス」での宿題用教材として使用しています。
・ATSU『Distinction 2000』KADOKAWA、2020
アカデミックな題材40題が収録されており、1文ずつの音声再生が可能です。この教材を利用して上記のトレーニングを行うことにより、英検準1級~1級レベルの英語を聞き取った瞬間に意味を理解でき、なおかつ、そのレベルの語彙を自分でも使いこなせるようになります。
※本学院の「中級クラス」での宿題用教材として使用しています。
3. 第二段階 まとまりのある長さの英語を聞き取る練習
次に、まとまりのある長さの英語を聞き取る練習をしましょう。以下の手順でのトレーニングが効果的です。
<手順1> 英文全体の音声を流し、大意を把握
<手順2> スクリプトを見ながら音声を聞き、内容を確認
<手順3> スクリプトを見ながら音声を聞き、シャドーイング
<手順4> スクリプトを見ずにシャドーイング
→ 手順1~手順4を5回繰り返し、次のセンテンスに移ります。
4. 第二段階でのレベル別お勧め教材
使用教材としては、スクリプトと和訳がついていることが大前提となります。その観点では、以下の教材をお勧めできます。
■速度が比較的スローな題材
『英検2級 過去6回 全問題集』『英検準1級 過去6回 全問題集』がお勧めです。
■少し速度が上がる題材
『TOEIC公式問題集』、『英検1級 過去6回 全問題集』がお勧めです。
■ネイティブレベルでのナチュラルな英語
やはり、映画、海外ドラマになります。最も好きな映画もしくは海外ドラマを1つだけ選び、それを50回反復しましょう。それにより、その作品の中で使われている英語表現が身につくだけでなく、ナチュラルな英語での感情表現もできるようになります。もちろん、リスニング力も大幅に向上します。
5. 疲労回復を行いながら英語に触れる方法
トレーニングを長時間行っていると、脳疲労が起きることがあります。それは、長時間スポーツのトレーニングをしている時に身体が疲労するのと同じです。マラソン練習の場合、ジョグ(=ゆっくり走ること)を必ず取り入れます。負荷のかかる練習(=スピード練習)ばかりでは疲労が蓄積されすぎる為、身体を休めながらも距離を踏むために長時間ゆっくり走ることを行います。
同じことが英語学習にも当てはまります。一度触れた英語にもう一度触れるときは、初見の題材にトライする場合と比べて脳に対する負荷が少ない、と言えます。従って、脳疲労を起こさずに英語に触れることができます。それと同時に、反復学習による定着も期待できます。
その観点からも、同じ題材に何度も触れるというのも有効です。