「ビジネス英語」とは?
海外との取引や外資系企業で働く上で欠かせない「ビジネス英語」。しかし、「日常英語と何が違うの?」と疑問に思う方も多いはずです。
「ビジネス英語」とは、ビジネスの場面で使われる英語の総称であり、状況に応じた適切な表現を用いながら、正確かつ効果的に意見を伝えることが求められます。また、感情よりも「論理性」が重視されます。相手が納得し、次のアクションに移るためには、論理的な筋道を立てて話すことが不可欠なのです。
本記事では、ビジネスの現場で実際に使える最もシンプルな論理展開の例をご紹介します。
論理展開 ― 最初に結論(=意見)を述べ、理由と具体例を添える
「結局、何が言いたいの?」と言われたことはありませんか。小学生の時に書いた読書感想文のように感情がこもった起承転結という流れは、経済的効率性が重視されるビジネスシーンでは受け入れられないのです。ビジネスシーンでは、次の例のように、まず最初に自分がどう考えるかを述べる必要があります。その後で、理由と具体れを付け足します。相手が知りたいことは 「あなたの意見はYesかNoか」の一点なのです。
<事例>
(現在、会議で新製品の現地市場向け戦略について扱っています。)
Manager: What is your perspective on this matter? (この問題について、君はどう考えているのかね。)
You: I believe we should place greater emphasis on localization. I will give you three main reasons for this. First, tailoring products to suit local consumer preferences significantly enhances market acceptance. Second, it allows us to differentiate ourselves from competitors in a meaningful way. Third, localization helps foster stronger brand loyalty by creating a sense of cultural resonance. (私は、ローカライゼーションを優先すべきだと考えます。その理由は大きく三つあります。第一に、現地消費者の嗜好に合った商品を提供することで、市場の受容性が著しく高まるからです。第二に、競合他社との差別化を実質的に図ることができるからです。第三に、文化的な共鳴を生み出すことによって、ブランドへのロイヤルティをより強固に築くことができるためです。)
Colleague: Could you provide a concrete example to support your second point? (第二の理由について、具体的な事例を挙げてもらえますか。)
You: Certainly. For instance, a Japanese beverage company introduced a less-sweetened product tailored to American tastes. This localized approach set the product apart from its competitors and led to a 20% increase in sales. (もちろんです。例えば、ある日本の飲料メーカーがアメリカ市場向けに甘さを抑えた製品を展開したところ、そのローカライズ戦略が競合との差別化につながり、売上が20%伸びたという事例があります。)
その他の論理展開など
本日の記事では、PREP法(Point結論→Reason理由→Example具体例→Point再主張)という論理展開を紹介しました。もちろん、Problem→Cause→Solutionなど、他の展開方法もあります。また、物事を論理的に分類する際、MECE(漏れがなく、ダブりもない状態)になっていることが重要です。この点につきましては、今後の記事で扱います。ご期待ください。