英語の基礎 第8回 形容詞のカタマリ2 — 関係詞 by 梅田英会話

目次

前回に引き続き、今回も形容詞のカタマリを扱います。今回は関係詞を扱いますが、日本語と語順が真逆になるのが特徴です。

※例文中の名詞のカタマリを [   ]、形容詞のカタマリを (    )、副詞のカタマリを< > で囲っています。

                                                 

1. 「Vする名詞」

⇒ 名詞(人) who / that V … 

  名詞(人以外) which / that V … 

                                                

<例1

I had [ a mate once (who worked for the MOD) ].   (SHERLOCK)

※the MOD = the Ministry of Defense

[和訳] 以前、英国国防省に勤めていた友達がいたんだ。

<例2

Just do your job. And if you can’t do it, I’ll find somebody else (who can). (24)

[和訳] ただ自分の仕事をしろ。そしてもしお前にできないのなら、私は他にそれができる人間を探すぞ。

<例3

I don’t wanna be with a man (who’s just like me). I wanna be with somebody (who can give me something (that I can’t attain by myself) ).  (アリーmy Love)

[和訳] 自分によく似た人と一緒にいたくないの。私が一人では得られないようなものを与えてくれる人といたいの。

※男性弁護士が女性弁護士を口説いた時の女性弁護士の断り文句。

<例4

He took me to his favorite Indian restaurant (that boasted the hottest curry in the city).                                                  (Sex and the City)

[和訳] 彼は、お気に入りの、ニューヨークで一番辛いカレーが自慢のインド料理店に私を連れて行った。

 

                                                                                                        

2.「(その)~が/を…」

 ⇒ 名詞 whose + 無冠詞名詞

《基本形》

名詞 + whose + 無冠詞名詞+S V”  「(その)~をSVする名詞」

名詞 + whose + 無冠詞名詞+V “   「(その)~がVする名詞」

<例1

I live in [ a city (whose population is about 400,000)].

[和訳] 私は、[ (人口がおよそ40万人の) 都市] に住んでいる。

<例2

I am jealous of everything whose beauty does not die.

(Oscar Fingal O’Flahertie Wills Wilde “The Picture of Dorian Gray”, 1890)

[和訳] 美しさを失わない全てのものに僕は嫉妬しているんだ。

(美青年ドリアンが、若さを失ったら自分には何も残らないと思い詰めたときのセリフ)

 

                                                                             

3.「SがVする名詞」⇒ 名詞 + SV

関係代名詞目的格(who/which/that)は省略するのが普通

《基本形》 名詞 + S + 他動詞または  “名詞 + S + 自動詞 + 前置詞

<例1

I love the ground under his feet, and the air over his head, and [everything (he touches) ], and [every word (he says) ].

 (Emily Jane Brontë “Wuthering Heights”,1847)

[和訳] 私は彼の足元の地面を愛しているわ。それから彼の頭上の空気も。そして彼が触れる全てのもの、彼が口にする全ての言葉も。

<例2

Is this [the bag (you are looking for) ] ?

[和訳] これが、[ (君が探している) ]

<例3

I am sure we should not shut our hearts against [ the healing influences (that nature offers us) ].              (L. M. Montgomery “Anne of Green Gables”, 1908)

[和訳] 自然が私たちに差し出してくれる癒す力に対して、私たちは心を閉ざすべきではないと私は思います。※ healing influences 心を癒す力

(大切な人を失ったアンは深い悲しみに暮れているが、自然の美しさに心を押されるのを感じている。そんなアンに先生が伝えている言葉。)

<例4

Helen, why do you stay with a girl whom everybody believes to be a liar?

(Charlotte Brontë “Jane Eyre”,1847)

[和訳] ヘレン、あなたはどうしてみんなが嘘つきだと信じている(私のような)

子と一緒にいるの?

(校長はジェインを𠮟責した際に、生徒全員の前で「この生徒は噓つきだ」と述べる。その日の夜、ジェインに寄り添ってきた同級生ヘレンに対するジェインの言葉。)

                                                   

[補足] 前置詞の後ろの関係代名詞目的格は省略不可

<例1

This is the box (in which I keep all your dear letters).

(Oscar Fingal O’Flahertie Wills Wilde “The Importance of Being Earnest”,1895)

[和訳] これが、(私が大切なあなたの手紙を全て入れている) 箱よ。

<例2

She had a gift of mimicry by means of which she could make Dickens roar with laughter.

※mimicry ものまね / by means of ~ ~という手段によって / roar with laughter 大笑いする

(William Somerset Maugham “Ten Novels and Their Authors”,1954)

[和訳] 彼女は、ディケンズを大笑いさせることのできるものまねの才能を持っていた。

 

                                                                                                          

4.Vする人たち」 those who…

人の集団を説明する場合、those whoを使う

  • Vする人たちは、   those who V …   関係代名詞主格

[ Those who fail this exam ] can’t go up to the next grade.

[和訳] [ 試験に落第する人たち] は、次の学年に進めない。

  • SVする人たちは、 those who S V …   関係代名詞目的格

      [ Those who you know well ] can’t go up to the next grade.

[和訳] [ 君がよく知っている人たち] は、次の学年に進めない。

  

                                                                                                                      

5. 関係代名詞that

<本質> 限定性が強い

  • する、まさにその名詞   the very 名詞 that  …

This is [ the very song that made her famous ].

[和訳] これこそ [ 正に、彼女を有名にした歌 ] だ。

する、唯一の名詞   the only 名詞 that  …

I’m [ the only one that cares about Will] ! (Stranger Things)

[和訳] ウィルのことを心配しているのは、僕だけだ!

する、最も~な名詞   the + 最上級 + 名詞 that  …

Winning that ticket was [ the best thing that ever happened to me ]. (Titanic)

[和訳] 船の切符を勝ち取ったことはね、今までの人生で僕に起こったことの中で最高の出来事だった。

する、番目の名詞   the …th 名詞 that  …

Ichiro is [ the eleventh Japanese baseball player that crossed the Pacific Ocean ].

[和訳] イチローは、[ 太平洋を横断した11番目の日本人野球選手 ] である。

する、全ての名詞   all that  …   

[ All that was given to me ] was a piece of paper.

[和訳] 私に与えられたのは、紙切れ一枚だけだった。

★単数扱いになるので注意

 

                                                                                                                                     

6.  SVする名詞()

名詞() when + S V …  

※時について説明する場合、関係副詞whenを使い、後ろは完全な文。

    ※名詞がthe timeの場合、the timeかwhenの片方を省略可能

I will never forget [ the day (when I made my debut as an actor) ].

[和訳] 私は、[ (俳優としてデビューを果たした) ] を決して忘れないでしょう

 

                                                                                                                         

7.  SVする名詞(場所)  

⇒ 名詞(場所) where + S V …  

※場所について説明する場合、関係副詞whereを使い、後ろは完全な文。

   ※名詞がthe placeの場合、the placeかwhereの片方を省略可能

Sure. We can walk anywhere and we can stop at [some new café (where we don’t know anyone and nobody knows us) ] and have a drink.

※単数の可算名詞の前のsomeは「何らかの、どこかの」という意味

(Ernest Miller Hemingway “A Movable Feast”, 1964)

[和訳] いいよ。どこへでも歩いていって、知っている人がいなくて僕らのことを知る人も誰もいないどこかのカフェによって何か飲んでもいいね。

(妻の「セーヌ通りを歩いて画廊を覗いてみましょう」という誘いに応じるヘミングウェイの言葉)

 

                                                                                                                         

8.  SがVする名詞(理由) 

⇒ 名詞(理由) why + S V …  

※理由について説明する場合、関係副詞whyを使い、後ろは完全な文。

    ※名詞がthe reasonの場合、the reasonかwhyの片方を省略可能

I can tell you [a hundred reasons (why you shouldn’t go out with him) ]. 

[和訳] あなたが彼と付き合うべきではないという理由を100個言えるわ。

  

                                                                                                                                   

9.  SがVする名詞(方法) 

⇒ how + S V … / the way (that) SV…  

※方法について説明する場合、関係副詞howを使い、後ろは完全な文。

    ※前の名詞the wayhowの片方を必ず省略(=並列不可)

      ただし、関係代名詞thathowの代わりに使用する場合はthe way

並列できる。

The officer looked at Daisy while she was speaking, in a way that every young girl wants to be looked at sometime.

(Francis Scott Key Fitzgerald “The Great Gatsby”,1925)

[和訳] デイズィが話している間、その将校は、全ての若い女性がいつかこんなふうに見られたいと思うような見つめ方で彼女を見つめていたの。

        

                                                                                                     

10. 関係詞その他

1)「例の」を意味する関係詞予告のthat/those

Bring me [that cigarette case (Mr. Worthing left in the smoking-room <the last time he dined here>)].

(Oscar Fingal O’Flahertie Wills Wilde “The Importance of Being Earnest”,1895)

[和訳] ワージング氏が最後にここで食事をしたときにスモーキングルームに忘れていった、例のシガレットケースを私のところに持ってきてくれないか。

2)連鎖関係詞節

The man I thought was my friend deceived me.

[和訳] 友達だと思っていた人が私を騙した。

3)関係詞二重限定

This is the dictionary (that) my father bought in high school that I still use.

[和訳] これは、父が高校時代に買った辞書のうち、私が今も使っているものです。 

2つの関係詞節をandで接続すると、別の意味になる。

<参考>

彼は私の知り合いの中で唯一、英語を話す人です。

   He is the only person (that) I know who speaks English.

    ☛ He is the only person (that) I know and who speaks English.

    このようにandで接続すると「私の知り合いは彼一人」という前提になる。

                                                            

練習問題

次の日本語を英語で言ってみましょう。

  1. [よく笑う人] は病気にならない。
  2. [留学経験のある方] は歓迎いたします。
  3. [留学プログラムに応募したい人々]にとって、良い成績というものは必須です。
  4. [ 跳躍ができない唯一の哺乳動物 ] である。
  5. [今期に唯一国会を通過した法案 ] は、保育に関するものだった。
  6. これは、[ 私が今までに見た中で、最も大きいダイヤモンド ] です。
  7. わあ、こんなカッコいい建築物、見たことない。
  8. 彼は我が国がこれまでに輩出してきた中で最高の野球選手だ。
  9. これは君がこれからの人生において読む本の中で最高の1冊になるでしょう。
  10. [ 最初にして唯一の800本塁打を達成した野球選手 ]です。
  11. [ あなたが言う事は全て ] 本当だと約束して。
  12. 私の冷蔵庫に残されていたのは、トマト一つだけだった。
  13. 彼女が神戸でピアノコンサートを開催する時が待ちきれない。
  14. 日本式のお城を見たのはこれが初めてですか?
  15. この映画を見ると、高校生時代を思い出します。<無生物主語で>
  16. ニュージーランドは、私が退職後に暮らしたいと思っている国です。
  17. ハリウッドは、多くの素晴らしい映画が生み出されてきた場所です。
  18. 私は生まれ育った町を訪れた。
  19. これは、我々が救急車を呼ぶべきケースだろうか?
  20. 現代はインターネットが必要不可欠とされる時代です。。
  21. 彼が沈黙したままだった理由は、今も不明である。
  22. 彼が転職を決意した理由は何だと思う?
  23. 食べるものが劇的に健康を変えます。それで日本食が健康食として大いに注目を浴びているのです。
  24. それで君は遅刻したのか?
  25. そんな食べ方するんじゃありません!
  26. オンライン留学は、留学の方法に革命をもたらした。
  27. 彼は、私が今までに会った中で尊敬できる唯一の人です。
  28. ニューヨークでは、仕事は見つかるが、住める家賃でかつ職場に近い家が見つからない。
  29. 私が知り合いになった日本人で、私を大人として扱ってくれた日本人の数は五本の指で数えられるほどである。
  30. 僕がなくしたと家内が思っていた鍵は、彼女のバックの中にあったんだよ。

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