英検1級1次試験に落ちてしまった方へ — 次回へ向けた学習方法 —

目次

英検1級を受験された皆様、お疲れ様でした。先日、1次試験の結果が発表されましたが、いかがでしたでしょうか。合格された方は、2次試験に向けて頑張ってください。本日は、残念な結果に終わってしまった方に対し、ブログを書いていきます。 

    

1. 今回の不合格を前向きにとらえましょう 

    

英語を学習されている皆さんにとって、英検1級合格は最終目標ではなく、今後の英語での活動をさらに充実させるための手段だと思います。英検1級への再挑戦、合格へ向けたさらなる学習を、英語力底上げのチャンスととらえましょう。そして、次回は高得点での合格を目指しましょう。 

    

2. 語彙問題対策 

    

このパートは、語彙知識が豊富な方は8割以上の得点をキープできますが、語彙不足が顕著に出る方も多くいます。新聞や雑誌を大量に読むことで語彙を増強させるのが理想ですが、日々の限られた時間では難しいでしょう。英検対策用の定番教材(『文単』『パス単』『全問題集』『語彙問題 完全制覇』『分野別ターゲット 単語・熟語問題』『予想問題集』)だけでもかなりの分量であり、それを何度も反復させるだけで十分な学習量と言えます。また、英検頻出単語が明らかに存在しますので、定番教材の使用が効率的と言えます。 

    

3. 読解問題対策 

    

このパートは、以下の点に注目して解くことが基本と言えます。  

・大問[2]空所補充問題 — 該当箇所の前後の意味関係(抽象化・具体化、対立、因果関係…など)に注目  

・大問[3]内容一致問題 — 正解の選択肢は、本文の該当箇所の言い換え。1題目は段落と設問が対応しているため、1段落読み終わるごとに設問に回答。  

    

ただし、この点は準1級に合格された段階で習得されていると思います。  

英検1級の場合、「大学一般教養レベルの内容が出題される」点が重要です。出題される英文は、自然科学系(特に生物・地学)、世界史、人文社会科学系に大別できます。昭和の時代の東大入試で出題されていたような難解な英文は、(時代の流れもあり)今の英検では出題されませんが、英検1級では幅広い教養を必要とする題材が扱われていることを考えると、ブルデュー理論やフーコーの理論について無知の状態では厳しいかもしれません。その点を踏まえ、今から最短の努力で最大の効果を生み出す対策としては、Z会出版の『ACADEMIC 人文・社会科学編』『ACADEMIC 自然科学編』の精読をお勧めします。時間的に厳しい方は、語彙対策の項目で紹介しました英検対策用定番教材、特に『全問題集』に絞るのがよいでしょう。  

    

ただし、正答率7割以下の方は、問題を解くことではなく、「内容を100%理解すること」に力を注いでください。すなわち、学習内容は演習ではなく、全問題集を用いた「精読」になります。全問題集が難しく感じる方は、『文単』の精読から始めましょう。一文一文を正確に理解することが困難という方は、英文解釈の基礎力が不足していますので、難関国立大学受験用の英文解釈の教材を1冊マスターしましょう。  

    

英検1級は制限時間と比べて問題量が多い試験であるといえます。そのため、「英文を一読して、内容を100%正確に理解できる精読力」が必須となります。   

※いわゆる超人的な速読力は不要ですが、「英文を二度読みしなくとも内容が理解できる力」は必要になります。    

また、「英文の意味が何となく分かる」というのは「ほとんど何もわかっていない」のと同じであるといえますので、「英文の内容を100%正確に理解できる力」をつけていただくため、過去問(特に大問[3])を解きつつ、受講生の方に「口頭で和訳」をしていただきます。このトレーニングにより、受講生の皆様はReading問題で8割以上の正答率を得ていただいております。      

   

4. 英作文対策   

   

昨年より、要約問題、エッセーライティング問題の2題構成になりましたので、それぞれについて対策を述べていきます。   

   

<1>要約問題   

大問[2][3]よりも易しい題材が扱われていますので、英文理解力というよりも「筆者の主張を自分の言葉で表現する力」が問われています。「どの部分が抽象、どの部分が具体例であるか」を把握し、抽象の部分(=筆者の主張)を別の表現で言い換えてまとめる練習をしましょう。ただし、「英文全体の論理展開が理解できていること」が一目でわかるような答案にまとめる必要があります。この分野は独学が困難ですのでスクールの利用をお勧めします。本学院は英作文の添削指導を行っておりますので、是非、お問い合わせくださいませ。   

   

<2>エッセーライティング問題   

英語圏で好まれる論理展開で答案を作成する必要がありますが、その点は準1級に合格された時点である程度マスターされているでしょう。1級の場合、「世の中で起きていることに関する自分の意見」をより明確に表現する力が問われます。カバーしなければならないテーマが無限にあるように思えますが、語彙問題と同様に、過去問の類似問題が繰り返し出題されています。本学院には豊富なデータベースがあり、受講生の方は自由にご活用いただいております。   

   

また、英検1級受験者より「英作文に時間をかけすぎてReading問題の時間が無くなった」という感想を複数頂戴しております。英作文問題では最小限の時間で一定水準の答案を作成する必要がありますが、その際には「アウトプットの速度」が重要になります。

本学院のレッスンでは、英作文対策を「口頭で」行います。   

   

5. リスニング対策   

  

当然ながら、読解問題よりも易しい題材が扱われています。しかし、「英文を一度聞いて内容を100%理解する力」が求められていますので、日頃のトレーニングが重要になります。  

Part2を苦手とされている方が多いですが、まずは「準1級レベルの英文を速読する練習」をしましょう。そのうえで、「長めのセンテンスを聞き取って理解する練習」をしましょう。本学院では、『Distinction 2000』を用いたシャドーイング練習を行っています。

『Distinction 2000』は、アカデミックな内容を扱っており、ワンセンテンスが長いため、Part2対策に最適です。

  

6. 最後に  

   

英検対策には、独学でできる部分とスクールの活用が必要な部分があります。本学院のレッスンでは、英作文の添削も含め、少人数制できめ細かな指導をしております。ご興味のある方は、是非、無料体験レッスンをお申し込みくださいませ。

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